アメリカ不動産 キャピタルゲイン税が免除される賢い売却方法

基本的には株式、不動産、絵画や骨董品等、資産というものは元の値段より価値が上がって利益が出たら、それには全て税金がかかってきます。

例えば1000万円で買ったピカソの絵が(多分1000万円では買えないと思いますが)、価値が上がって5000万円になったとしたら

 

5000万円ー1000万円=4000万円

販売価格 購入価格 利益

 

4000万円が利益になる訳なのですが、4000万円をポケットに入れる前に税金を払わないといけません。

不動産の場合、日本では確か売却益の20%を納税しなければいけない?と思ったのですが、間違っていたらごめんなさい。

日本で不動産を売却した事がないのでわかりませんが、とにかく儲かった分に対して税金を取られてしまうという事です。

 

日本は相続税も金額にもよりますが資産価値が1億の物に対して40%以上もかかるので、もし自分の家が1億の価値があるとしたら4000万円税金として払わないといけないのです。

その4000万円が手元になかったとしたら、その相続された家を売却してでも支払わないといけないって事ですから、子孫に資産を繋いでいくって事がいかに難しい国かという事がわかります。

最終的には全て国の税金として国民の財産を奪い取るようなシステムになっていると言っても過言ではない訳です。

もはやその辺に関しては社会主義の様なシステムです。

 

話が外れてしまいましたが、この資産の売却で得た利益の事をキャピタルゲインと言いますが、アメリカでも不動産等を売却して得た利益に対しては最大で20%のキャピタルゲイン税を納めなくてはいけません。

 

しかし、日本と比べてアメリカでは不動産に対しては色々な優遇措置があります。

 

もしその物件に2年間だけ自宅として住んでいたのならキャピタルゲイン税は払う必要がありません。

 

正確に言いますと、5年間の内の3年間賃貸に出していたとしても、2年間だけ住んでいれば良い訳です。

 

例を出して言いますと、300万ドルで購入した物件を3年間賃貸に出して、その後2年間自宅として住んでみたけど他の場所に引っ越したくなったので売却する事にした。

5年経って不動産の価値が上がり結局500万ドル、アメリカでは全然ありえる話です。

500万ドルは日本円で約6500万円くらい、つまり

 

500万ドルー300万ドル=200万ドルの利益です。

 

200万ドルは日本円で約2600万円くらい、5年で含み益で2600万円。

その内20%をキャピタルゲイン税として560万円支払わなければいけませんが、2年間住んでいたので免除されるのです。

これってかなり大きいですよね。

しかも賃貸していた時の利益もあるので実際には利益はもっと出ているという事です。

 

これを利用して、2年間住んでその間に自分でリモデルして価値を上げて売るという事を続けて行けば、キャピタルゲイン税はずっと払う必要がなく、含み益を利用して物件をステップアップしていったり、その利益で生活していく事も可能です。

私もそう思って今の自宅を購入したのですが、実際にセルフリモデルであちこち直しているうちに、いつの間にか5年も経ってしまいました。

 

しかしこれは投資物件ではなくて、あくまで自宅の場合です。

 

なんだ、投資物件の場合はやはり自分が住んでいないので、利益が出たら厳しく税金をむしり取られるのかと思うかもしれませんが、投資物件の場合も優遇措置はあります。

1031エクスチェンジといって聞いたことがある方も多いと思いますが、もう既に所有している投資物件を売却する場合、これも購入時と売却時にでた差額のゲインに対するキャピタルゲイン税20%は支払うのですが、投資目的なのであくまで売却して新しい物件を購入する場合は180日以内に購入すればそのキャピタルゲイン税を先延ばしにする事が出来ます。

実際には45日以内に次の投資物件を決めておかなければいけないので、かなり忙しくはなります。

つまりずっと売らないで交換していればキャピタルゲイン税は払わないですむ事になります。

この1031エクスチェンジについてはまたお話したいと思います。

 

このようにアメリカ不動産投資には知っておくと得する事が沢山あります。

アメリカの国自体が個人でも資産を増やしやすいように様々な優遇措置を用意しています。

 

もちろん、アメリカと言っても州ごとでも違ってきますが、このキャピタルゲイン税に関しては基本的には同じです。

アメリカって言われても、日本人だし関係ない事いうなよって思うかもしれません。

ただ今の日本はそういう国であり、実際に自分の日本の資産が将来どういう風になっていって、家族の為にと思ってやってきた事が実際には負担をかけてしまうという事にもなりかねないということは解っていた方が良いかもしれません。

私は日本人だから資産はアメリカには移さない、全部アメリカに持っていかれてしまうと思う前に、日本とアメリカには国交があり、日本人である権利として皆様の誰にもそういう事が出来る選択肢があるという事は、私のような日本人でアメリカに住んでいる人間としてこれからも皆様に伝えていきたいと強く思うところです。