アメリカ不動産、減価償却って何?
減価償却と経費で節税
このタイトルを見て、書いている自分も嫌になりました。
減価償却って何だよ!
もちろん、ご存知の方も多いと思いますが、もう知っているよという方はこれ以上は読まないで下さい。
減価償却?そんなもの知らないよ、という方だけに向けて説明したいと思います。
何だか、経費だとか節税とか、減価償却とかどーでもいいというか、そんなの馴染みがないよというのは普通の事です。
ここはそんな皆さんに一発でわかる様にしかも短く説明します。
皆さんがもし日本でお勤めになられているのなら、税金は引かれた状態で手取りとして給料として皆さんの口座に振り込まれているので細かい税金の事は考えないかもしれません。
これを源泉徴収といいますが、言葉の通りその泉の源から給料が出た瞬間に徴収されているという恐ろしいシステムです。
その後の調整も日本では会社が全て計算してくれるので、本当に税金の事を考えさせない様なシステムです。
個人事業主であれば確定申告はご自身でやらなければいけないので、経費になるレシートや請求書を集めたりしますので、多少は税務に関する知識が必要です。
アメリカでは確定申告は国民全員、収入があれば全て自分でやらなければいけません。
会社からはW-2といって年間の給料とある程度決められた最低限の税金は給料から引いてはくれますが、殆どの場合は足りないので年が明けた1月から4月の15日までの期間に計算して納税します。
ですので、税金の事を考えないと顔が青ざめるような、えげつない金額を請求される事になるので、比較的アメリカ人は税に関する知識が高いと思います。
この期間はタックスシーズンといって国民は納税する為にお金をセーブしなければいけないので外食や旅行といった娯楽を控える傾向にあります。
ちょうど今がその時期ですね。
さて、ですので日本人よりもアメリカ人の方が税金やお金に対して敏感になのも納得できると思いますが、減価償却とかってなるとちょっと難しく思えるかもしれません。
しかし、そんな事は全くありません。
簡単に説明すると会社で100万円の物を買って、100万円一気に経費として計算するのではなくて毎年10万円ずつ10回に分けて経費として申告します。
正確には物によって減価償却できる年数も値段も変わってくるんですが、ここは例えなので分かり易く10万円の10回で考えます。
もしその年の利益が30万円であった場合、30万円に対して20%程の所得税と住民税がかかりますが、減価償却分があるので10万円引いた20万円に対して納税すれば良い訳です。
でも何でこんなことするのでしょうか?
1発で経費として計上してくれれば30万円の利益に対して100万円の経費が使えるので納税は0ですみます。
でも考えてください、これでは単純に利益以上に経費を使った為に赤字です。
100万円ではまだ良いですが500万円だとしたら、もう大赤字。
設備投資をする度に赤字では、ちょっと大変です。
ですので、数年から不動産の大きな物では数十年という様に数回に分けて経費計上していった方が、バランスが良くなります。
通常は不動産などの大きな物はローンをして買う場合が多いと思いますが、ローンの金利分は経費計上出来るのでメリットがあります。
これは個人事業主だからとか会社員だからという事は関係ありません。
全ての人に節税出来るメリットです。
その他、賃貸するのなら賃貸にかかった費用は全て経費として計上する事が出来ます。
これが逆に自分が賃貸した場合には全く何も経費として計上出来る物はありません。
これらを考慮した上で確かに不動産は大きな買い物ですが、その分長くにわたって減価償却や節税効果が受けられる事を考えると、そのメリットは大きいです。
以上、アメリカ不動産三種の神器編の最後、減価償却でした。
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