日本が向かう円安の時代

こんにちは、トシ伊藤です。

先日、日本の円が対ドルでついに160円を超えた事でちょっとした騒ぎになっています。

昨年も150円台になった時に、ハワイの銀行で働く友人から円が安くなったから日本円に換金したいというお客さんが沢山来て、円が無くなったという話を聞きました。

その円安が引き金になって、私の住んでいるハワイでは多くの人が観光で日本に行ったという話を聞きました。

思えばコロナが落ち着き出した2022年、日本は対ドルで120円台になってその頃も円安騒ぎになっていました。

私が小さい頃は父が毎朝NHKのニュースを見ていたので、毎朝日経平均株価と為替の値段を聞いていて、大体為替は100−160円の間で上下していたのを自然と聞いていました。

ですので120円は別に普通だと思っていたので、120円台で大騒ぎになっていた時は少し違和感を感じましたが、今回の160円台は下のグラフで見ても1990年以来の円安です。

約30年ぶりの円安という事で今回はさすがに国民も不安を感じずにはいられないかもしれません。

この30年という期間は日本経済はバブルが崩壊してからの俗に言う”失われた30年”と言われていて、日本が世界に誇る自動車や電化製品などの当時の最先端テクノロジーで世界の工場と言われていた時代に陰りが出てきて、その後2000年以降はITバブルで日本が世界から大きく遅れをとった時代でした。

円安はそんなに悪いのか?安いと言う言葉は何だか悲しいですが、悪い事ばかりではありません。

ここでは円安がこのまま加速すると日本はどうなっていくのか?

良い事、悪い事の両面からお話ししていきます。

 

円安が加速する事での長所

まず言える事は円安によって自動車や電子機器など、国際的に評価の高い日本製品がより手頃な価格で手に入るため、輸出量が増加する可能性があります。

これは輸出企業にとっては良いニュースです。

さらに、海外から見ると物価の安い日本に観光でくる外国人も増加します。

コロナなどもあって、しばらく停滞していた観光産業にしてみたら、これは大きなチャンスです。

これらの事が起こることによって、日本に大量の外貨が流入し、経済が活性化していきます。

それだけではなく日本の文化も世界に広まりやすくなり、新たな活気をもたらす可能性があります。

 

その反面、円安が加速する事での短所

円安が進むと輸入商品の価格が上昇します。石油や食料品など、日常生活に密接に関わる多くの商品が影響を受けるため、家計への負担が増大します。

このため、消費者はより賢い買い物を心がけ、予算管理を厳しくする必要があるでしょう。

また、海外旅行や海外での学習など、円を外貨に交換する場面では、より高いコストが発生するため、計画を見直すことも必要です。

日本の国際的なイメージにも変化が見られるかもしれません。

経済的に「弱い」国と見られることで、国際社会における発言力が低下する懸念があります。

円安によって起こる事はこれだけではありませんが、短期的にはこれらの事が考えられます。

円安は、日本の国際関係に多岐にわたる影響を及ぼします。

これに対応するためには、国内経済の安定化を図りつつ、国際社会での日本の役割を再定義し、積極的な外交戦略を展開することが求められます。

経済的な変動を国際的な機会に変えることができれば、日本は新たな国際的な地位を築くことができるでしょう。