自分の土地だからと言って勝手にトントンやったらダメですよ
民泊をやってみたいからと言って、自分の敷地に勝手に民泊用の家を建ててしまおうなんて事は違法になる場合があります。
家の中に壁を作って、リビングを2つに分けて新しく民泊用に部屋を作ってしまおう何て事も、同じように違法になる場合があります。
基本的には日本でもアメリカでも、家を建てたり改装したりするには申請や許可が必要です。
でも、その気持ちはよーく解かります。
自分の土地だし、自分の家だから勝手だろうと言いたいところですが、法律で決まりがある訳です。
アメリカで言うところのBuilding code(ビルディングコード)とか、日本で言うところの建築基準とか言うやつです。
しかし、アメリカにはこのビルディングコードが無い場所があります。
ビルディングコードが無いってどういう事?何でも建てていいのかい?
その場所はハワイ州ハワイ島プナにありました。
数年前に家族でそのエリアを旅行した事があります。
その時はそんなこと知らずに、ただハワイ島に凄くひかれていた時で、色々と民泊を調べていたところ、森の奥地に面白い物件を見つけました。
オーナーは広大な敷地の森を購入し、オーナー夫婦と友人達とで森を伐採し、私が当時訪れた時は2軒の立派な家をオーナー夫婦と友人達だけで建て、既に3軒目の家の屋根の部分まで完成していました。
近所には地元の人しかいない溶岩で海水が温められた天然の露天風呂があったり、野菜や果物はほぼ自分たちで育てたものを食べて、週に1度街に買い物に行くと言う、凄くシンプルな羨ましい生活です。外に出るとイノシシやニワトリに出くわして、子供たちは自然と野生の動物たちと遊んでいました。
残念ながら、現在は数年前に溶岩が流れて来てその露天風呂は無くなってしまい、パホアの近隣にも大きな被害がありました。
ハワイ州の他にもビルディングコードが無い場所がある州はテキサス州、アリゾナ州、他8州もあり、あのハイエンドエリアのカリフォルニア州のワンダーバレーでは実際にビルディングコードはあるものの実際には施行されていないと言うような場所もあります。
では、日本でどうなっているのでしょうか?
日本でも建築基準にのっとって建築確認申請を行い、許可を貰ってから施工します。
都市計画区域という地域は、これにのっとって申請しますが、都市計画区域以外の地域では、建築確認申請がいらないのです。
これってアメリカで言うところのビルディングコードが無いって事に匹敵します。
但し、日本の場合はどんなところに家を建てるのでも工事届は必要みたいです。
建築確認申請がいらないのはあくまで都市計画区域以外の所です。
どちらにしても日本でもアメリカでも素人が家を建てるのでも、家を改装するにでも必ずライセンスをもったプロの建築士に相談する事をお勧めいたします。
一度造ったものが後から違法でした、取り壊してくださいなんて事になるかもしれません。
そういう事は家を売る時などにも大きく影響します。
自分では改装や増築で価値を上げたつもりで、それがどんなにお金をかけて素晴らしい物でも、結局違法建築であれば査定の評価にはなりません。
最悪の場合、取り壊さないと売るに売れないなんて事にも成り兼ねません。
アメリカのビルディングコードが無い場所や、日本の都市計画区域以外の場所で、一番気を付けたいのは急に法律が変わる事です。
その場所が価値のある場所だと国や州や自治で判断されれば、政治の力で法律を変えて今あるものは違法だとみなされ、取り壊すように命じてきます。
こういう事はリスクとして知っておいた方が良いです。
いずれにしても、DIYで家具を造るのと壁を造るのでは全然違います。
自分で自分の家を改装したり、建物を建ててはいけないと言う事ではありません。
当然自分の家なのだから、その権利はあります。
ただ、どこまで出来るかプロの建築士に相談してください。
きっと良いアドバイスが貰えるはずですよ。