今こそ、本当の価値を求めて地方へ

アメリカ不動産に関して言えば、コロナが始まった当初、多くの不動産投資家は2021年は不動産価格は暴落し、買い手市場になるでしょう。

投資家達は、手ぐすねを引いて不動産の価格が落ち込むのを待っていた事でしょうが、実際はどうでしょうか?暴落するどころかどんどん値段が上がって行き、私の住むハワイのオアフ島では今年に入り一戸建て住宅の平均価格は過去最高の日本円で1億円を遂に超え、今もなお伸び続けています。

予想は大きく外れ、それを自信満々にコロナ前に言っていた投資家達はそんな事言っていましたっけ?みたいな顔をして平然としています。

でもまだこれから落ち込む可能性は十分ありえますが、特に未だに都市部に集中して値段が上がっています。

これだけリモート化が進み、都市部に通勤する必要性が無くなって来ているのに、おかしいとは思いませんか?これは、従来の都市部に対する需要が未だに人々の感情に残りそうさせているのでしょうか?
私は今こそ地方に目を向けろ!と言いたいです。

都会にはない魅力に詰まった地方に目を向け、それを利用する事の方が、密かなチャンスがあるように思えます。

元来、人間は田舎や自然の多い環境に魅力を感じているにも関わらず、主に仕事等の理由で無理して都市部に住んでいたということがあります。

その名残が今まだ、都市部を中心に伸び続けている要因なのだとしたら、今後遅からず地方に注目が集まって来る事は十分に考えられます。

地方とは言っても、何も人里離れた誰も住んでいない様な、山奥の未開の地の事を言っている訳ではありません。

都市部以外の仕事に捕らわれずとも、自分達だけが生活する事だけにフォーカスできる魅力的な場所の事です。

この住む場所が仕事に捕らえられなくなって来たと言う事は、住む場所の選択肢が物凄く増えたと言う事になります。

このケースはリモートワークの普及によって日本だけではなく、世界中がそうなったと言う事です。

これは、かなり大きな事だとは思いませんか?実際に今、アメリカの多くの地域では都市部では高くて自宅として不動産がもてなかった人達は、郊外に引っ越してそこで自宅として不動産を購入するケースが多いです。

その為、郊外の不動産の価格が伸びています。

 

私が日本で生活していた昭和から平成の初期の時代に、満員電車に乗って会社や学校まで通勤する事はむしろ当たり前の時代で有り、当然の事でした。

私は当時、社会に出てこの満員電車で通勤する時間、これって無駄だなーと思っていました。

通勤時間45分、往復で90分、それを週5日1年間繰り返すと1年間で390時間ものこの無駄な通勤時間に費やします。

しかもそれは給料としてもらえる時間でも何でもなく、家が会社から遠ければ遠いほど損をするという、無駄なただ電車の外をボーと観ているだけの時間です。私はこれを妄想通勤タイムと当時、勝手に自分に言っていて、学生の時はこの妄想通勤タイムが無い仕事に就こうと頑なに自分に言い聞かせていました。

当時、私にとってどんな仕事に就くかより、この妄想通勤タイムが無い仕事を探す方が大切な事でした。

とは言っても、当時はそんな仕事はゼロ。そんな事が出来る人達はほんの一部の一握りの人だけでした。

しかし今は時代が変わり、普通の人でも妄想通勤タイムが無い仕事に就けるようになった。

まさかこんな時代が来るとは思いもしませんでした。

 

そして、それと同時にプライベートの時間にさえ、仕事の為に都市部に住んでいる事で犠牲を払っていました。

私の場合、当時から趣味でしたサーフィンに行くのでさえ、私の住む川崎から海のある湘南や千葉に行くまでの時間や費用を計算すると、当時高速に乗って千葉まで往復するのに高速代とガソリン代で1万円、時間は往復で3-4時間、毎週末1回は最低でも行っていましたので1年間に156時間と48万円も移動に費やしていたことになります。

丸一週間の時間と海外旅行に年間2回行けるコストです。

私が社会に出て最初にいただいた給料、つまり初任給は当時18万円でした。

そこから税金を引かれて手取りはたったの13万円ちょっと。

そこからこのサーフィン代を月に4万円引かれて残りは9万円。

この9万円が生活費です。

たったの9万円で都内で家賃、光熱費、車のローン、その他を払ったらマイナスです。

 

当時、私の社会人最初の仕事は当然、これだけの収入では都内で生活していけるはずがなく、それでも1年近くは頑張りましたが結局は辞めました。

辞めたというよりは辞めざるを得なかったという方が正解かもしれません。

そして今度は自分のやりたい事と言うよりは、給料が良いと言う事を条件に仕事を探しました。

 

もし、当時そんな事を考えなくて良ければ、私は間違いなく海の前に住んでいたでしょう。

仕事も都内まで通う必要がなければ、無理して都市部に家を買い、週末は渋滞を覚悟で1日費やして趣味の為に遠くまで移動する必要もなくなります。

 

人々はより良い生活環境を求めて地方に目を向けている事は、必然的に起こって来るはずです。

今、アメリカや欧米では60-70%の人の仕事がリモートベースになったと言う事です。

これは日本だけではなく、今世界レベルで起きていることです。
私が現在ハワイに住んで居て強く感じる事は、リモートワークになって、本土から多くのIT企業で働いている人達が、ハワイにプチ移住しながら、本当に住みたいところを探しに来ています。

特に多いのはシアトルやLA等のアマゾンやマイクロソフト、その他のITで働く比較的リモートワークが出来る会社で働く地域の人達です。

実際にハワイは住みやすいところなのか?物価はどうか?人種等の問題は?とか、彼らから毎日の様に質問されます。

実際に私の民泊に泊りに来る人達もそんな方達ばかりです。

人々は今、コロナの経験によって通常よりも動きたいと言う気持ちが強く、アフターコロナも密を避けて行く傾向にあると思います。

蜜を避け、安全な所に移動する。

安全な所に住みたい。

都会は密で危険だという風潮は少なからず残るのではないでしょうか?地方に目を向ける。

考えてみても良いかもしれません。